「走れ!ウィリー 〜すてきなおくりもの〜」ブックレビュー

上智大学 学長 ウィリアム・カリー
早見 優

上智大学 学長 ウィリアム・カリー

「走れウィリー 〜すてきなおくりもの〜」は素晴らしい物語であり、色々な年齢層の子供達や若き心を持ち続ける大人達が楽しめる本です。出版された年に「最優秀児童書」に選ばれたのもうなずけます。
デボラ・ターナーとダイアナ・モラーの物語は、ロンダ・マクヒューの可愛らしいイラストに彩られ、私達を楽しませながら心に住み着いてしまう小さなワンちゃんを紹介してくれると同時に多くの事について考えさせてくれます。
生きるもの全て、たとえどれほど弱く不運な境遇にあったとしても、思いやる事の大切さ。
乗り越えられないと思えるような障害に直面した時も前向きに生き続ける事の必要性。
これらは幼児期に最も学習できる教訓です。
「ウィリー」は、このような意識を持ちはじめている子供達にとって大きな力となるでしょう。しかし、これらの大切な人生の教訓を得ずに成長した人、またうっかり忘れてしまっている私達に思い出す手助けをしにウィリーはやってきたのです。

ウィリー、ありがとう!
アメリカの初版から5年経った今、「ウィリー」は私達に日本語で語りかけてくれます。また、数多くの新たなファンが生まれる事でしょう。年齢や国籍を問わない「ウィリー」の大切なメッセージが多くの日本の皆様に届くことを祈っています。


早見 優

ウィリーのお話はとてもすてきなお話。
ウィリーのお話はとても感動的なお話。
2、3年前にロスに住んでいる友人から「ねえ、ウィリーのこと知ってる?」と
聞かれたのがウィリーとの最初の出会いでした。
DOG LOVERとしては、かわいい犬の話はもちろん大歓迎!
でもかわいいだけじゃなかった。すごく心を動かされたんだ、そのとき。
そしてずっと心のどこかに残ったんだ、ウィリーが。
今回、その物語が日本でも出版されることを聞いて、うれしくなってしまいました。
だって、本当にかわいいんだもん、このウィリーってやつは。